舞台美術及び映像制作で携わっている演劇作品『N.E-S-T』を、上野SOOOdramatic! にて上演しました。
演出・出演:伊藤連
美術・映像:宮森みどり
制作:呉聖光 , 田中祐壮


『錯乱するイメージの群れの奥で、人間の生と土地の記憶をめぐる問いが、ゆっくりと首をもたげる。』
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小説家が持ち込んだ一編の原稿は、ある廃れた市街で起きた事件を主題としていた。作品は完全な創作であり、事件も街も架空のものだという小説家に対し、原稿を読んだ編集者は記憶を辿りながら、自らの奇妙な疑念について述べはじめる。
人間の生は、常に土地とのせめぎ合いの中で編まれている。
人間はある土地を記憶し、ある土地の記憶の中に生きるが、そのとき、人間の生はどれほど土地と記憶の外に張り出していると言えるのだろうか。
劇中、途切れることなく提示される、主人のいないイメージの群れ、漏れ聞こえる亡霊の声、錯乱するふたりの男の会話などのエレメントが、次第にこうした問いの輪郭をたしかなものにし、躍動させていく。

演劇 45min
2017
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